TRW-734

3

修理しました

入手したばかりの状態。

ラジオ鳴りません、時計動きません、スライドツマミありません。

リアルジャンクです。

とりあえず蓋を開けてバラしてみる。

内も外も汚れは半端ない、埃だらけ砂だらけ。

ツマミの減り方からするとそれまでは頻繁に使用されていたと推測できるが、その後は長期に渡って放置されていたものと思われる。

ケース内部は全て出す、シール類も剝がしてから中性洗剤を使い歯ブラシで隅々まで掃除する。

掃除したあとは乾燥させコンパウンドで磨いてからワックス処理でピカピカになる。

外した時計の表と裏。

ベゼルと竜頭はかなり錆びている。

裏面にはアラームスイッチの端子が出ている。

時計そのものはセイコー機械式腕時計の最も安いやつの仕様変更版。

国産の時計付きラジオのほとんどがこのムーブメントを使う。

稀にシチズン版もある。

竜頭外すネジは竜頭の根本あたりの穴にある。

ベゼルを外すとワッシャの様なバネが2枚出てくる。

これはアラーム時刻を変更する時に風防を回転させるので緩み防止の為だと思われる。


針を抜く。

古い時計だと固まって抜けないことは良くある。

アラーム時刻円盤は特に壊しやすいので気をつけて抜く。

文字板の裏は絶縁シートがサンドイッチになっている。

これがないとアラームは鳴りっぱなしになる。

とにかく外れるものは全て外して地板だけにする。

細かいパーツは網籠に入れて超音波洗浄機で目に見えない汚れまで洗う。

完全に乾燥させたら軸穴にオイルをつけて組み立てる。

オイルを付ける時の最大のテクニックはいかにしてオイルを付けないかに尽きる、付けるオイルは少なければ少ない程良い、どっさり付けるだけなら誰でもできる。

しかしドッサリ付けると精度がでないのである。

バラした時の逆の順序で組んでゆく。

洗い立ては光ってとても綺麗。

最後の板を乗せてテンプを付けたら終了。

快調に動いています。

ムーブメントに文字板を付けケースに戻す。
秒針を穴に入れ、爪楊枝で軽く押し込む。

ベゼルがサビサビなので試しに半分だけ磨いてみる、ポリッシュまでかけるとピカピカ。

ベゼルを時計に戻して全て完了。

日差は30秒以内という所でしょうか、安いムーブメントにしては優秀です。

スライドスイッチのノブが欠品しているので自作する。
秋葉原の萩原電材でベークライトの極厚板の切れ端を購入。

バンドソーで切り抜いたのち、フライスで形を作る。

急ぐと割れるのでのんびり削る。

実はここまで図面も線も何も引かず、見本を手元にいきなり切り出している。

私の十八番、現物合わせで加工です(笑)

左写真は荒削りですがフライスで切り出した直後のパーツ、奥に見えるのが見本となるオリジナルパーツ。

右写真は荒削りしたものを磨いて鏡面にしたもの。

手前がオリジナルで奥が自作品です。


我ながら良い仕上がり(^^)

言わなければ自作品であることは気が付かない出来。


ラジオ部分は100μを2個(水色)交換したのみで終了、今回の修理は電子部分が最も手が掛からなかった。

完成! サイズは小さいですが意外に大きな音で鳴ります。

元はジャンクでも綺麗にすればまだまだ使えるんですが、そこは手間と価値のバランス問題なのでよっぽど興味のあるラジオでないとここまでやれません。

3