ここではテープレコーダーと初期のCDプレーヤーを紹介

フィリップス社のコンパクトカセットが標準となるまでは国内外に様々な規格が存在しました

 

 

SONY TC-211 年不明 日本製

ソニー製5インチテープレコーダー

デンスケが業務用ならこれは家庭用とも言うべきオーディオ家電。

見た目は白物家電風でイケそうだが、増幅が真空管だったり、レベルメーターがマジックアイだったりと結構アナクロ。


 

TECHNICS SL-XP7 1985年 日本製

テクニクス製ポータブルCDプレーヤー。

初期の製品はケースに金属部分が多く、中もみっしり詰まっているので手に持つとサイズの割りにズッシリと重い。

 

 

本体にバッテリーが内蔵されていない為、移動時はバッテリー付きショルダーケースを必要とする。

現在の音楽プレーヤーのように外で使うありきではなく、基本室内据え置きだが外出の際は外にも出せる・・という発想。

あくまでも電池で動作できるというだけで、肩に掛けて持ち歩きながらの再生は振動により音飛びが発生するので無理であったと思われる。

まだまだテープ全盛の時代である。

バッテリーケースはSH-CDB7、ケース内にニッカド電池が隅々まで詰まって居る為これもまた重く、移動時の総重量は1.2kgにもなる。

現在よく使われるMP3プレーヤー類が50gもないことを考えると隔世の感がある。

 

 

SANYO MICRO-PACK 35 model m-35 年不明 日本製

特殊なカセットのポータブルレコーダー。

年式不明だが日本の初コンパクトカセットがTDKより販売されたのが昭和41年なので恐らくそれ以前に販売された製品と思われる。

単三乾電池4本使用。

NATIONAL RQ-201S 年不明 日本製

昭和50年前後の物だろうか、普通のモノラルのポータブルテレコだが、電池とテープが入った状態で重量は1.1kg!

パネル部分以外はオール金属なので”ズッシリ”どころじゃなく重く、ポータブルでありながら軽量化という考えは微塵もない潔さ。

逆に現在の製品にはない堅牢さがあり頼もしい。

特徴的なPLAY-STOPのシーソー型ボタンは、オープンリール式テレコの手触りに似て”ガチャン、ガチャン”と重い音と手触りが懐かしい。

電池残量計、外部マイク入力を装備。

電源は外部DC及び単三電池4本。

 

SONY TC-100, TC-100B 1964年 日本製

ソニー初の電池式CカセットレコーダーTC-100、右の110Bはその後継機。

違いは110Bにカウンター、内部マイクが装備され、テープエンド時の自動停止が付き、蓋が透明になった。

この製品の特徴は非常に重いこと。

鉄製のテープメカ部、AC電源用トランス、電池等の重量のかさばるものが多く、ただのモノラルテレコとは思えないほどずっしりとしている。

化粧パネルは厚みのあるアルミ製。電源は単二4本又はAC。

 

SONY TC-55 1973年 日本製


筐体はアルミ製、重量は870gと重いが高級感はある。本体上部に録音再生ボタンがあり側面には電池の残量メーター、マイク、コントロールロック、ポーズ、音質設定のスイッチなどがあり、正面にはテープカウンター、底辺にはマイク、リモート、モニター、電源の4つのジャックがついている。

とても造りが良く、国内外で割と売れた部類のレコーダーである。

電源は単三4本。

 

SONY WALKMAN TPS-L2  1979年 日本製

世界初のウォークマンであり全世界でヒット商品となったSONY WALKMAN 、

今でもとても良いデザインである。

アルミ製ボディに当時珍しいスライド式ボリューム、内蔵マイクで音を拾ってヘッドホンで聞ける機能もある(オレンジのボタン)。

ケースは革製で肩から吊り下げて使う。

なお、現在はウォークマン本体よりヘッドホンの方が入手困難であり、完全な状態のヘッドホンを見ることは稀。

プレーヤー本体も結構壊れやすいのだがヘッドホンの方は更に壊れやすいからである。

ちなみにヘッドホンのジャックはAとBの2つあり初期ロット物はジャック穴にGUYS とDOLLSという名前が付いている。

電源は単三2本使用

SONY WALKMAN PROFESIONALWM-D6C  1983年 日本製


ソニーウオークマン プロフェッショナル 友人からの頂き物です。m(_ _)m

これは恐らくDATを除くウオークマンシリーズの中で最も高価だった製品。

価格の凄さもさることながらその性能はよくこの大きさに収まったなと思うほど高性能であり、ハンディなCカセットテープレコーダーとしての性能は世界一。

単三4本使用。

 

SONY TCD-D7 1993年 日本製

磁気テープ式録音機としては最後のタイプになるDAT。

もうここまで来ると録音機としての性能は申し分ない。

しかし時代の趨勢か、いくら性能が良くても磁気テープは過去のものとなり録音機としての使命は終わってしまった。

DATは時代の最後に現れた媒体であり、もっとも短命だった。

いま思うと当時こんなサイズのウオークマンにビデオデッキと同じ回転ドラムを納めた日本の技術というのは驚きである。

これほどの物が短命で終わってしまったのはとても惜しい。

電池は単三4本、録音時間は最大4時間前後。

 

AIWA TP-60  1965年 日本製

アイワ製2.5インチオープンリールのポータブル。

とにかく小さい、日本人の手先の器用さには驚かされる製品である。

奥行きは少々あるものの正面はVHSビデオテープよりまだ小さい。全体が金属で出来ていて質感は最高。

このサイズでオープンリールは驚き。

ただ回転がリムドライブ式で歪が大きく、そのため音楽の使用には向いていない。

向いていないのを承知で音楽を入れてみたら曲がグニャグニャになってしまい聴けたものではないが、録音する内容が人の会話であれば不思議と回転ムラは気にならない。

しかしテープが短いので再生時間もせいぜい10分くらい。

巻き戻しはあっても巻き上げ機能はなし。

ゼロハリバートンの様なアルミボディが美しい。

電源は単三4本。

 

VERSATILE lll 年不明 ドイツ製

正体のよく判らないテープレコーダーである。

テープは専用のカセットを使用、裏表AB面がある。

この年代の物としては録音再生が一つに収まっていて非常にコンパクトである。

マイク付きスピーカーと本体とテープと3ピース。

マイク部分はステンレスか何かで出来ていて結構重い。

デザイン的にはマイクロホン型録音機なので取材などの専用であったのかもしれない。

テープ持続時間片面1約20分。

これもリムドライブ式で音楽には不向き。

電源は単三電池3本。

 

STUZZI K60 1965年? オーストリア製

多分、ちょい録くらいの使い方しかなかったのではないかというモノラルテープレコーダ。

カセットは独自の規格なので普通のCカセットは使えない。

リムドライブなのでケース自体にリールを回転させる穴がない。

厚みはほぼ同じだが幅が若干狭い。

8トラのようにテープ面からカセットを入れボタンを押すと録音再生される。

装填された状態でカセットの端(Cカセットで言う所の録音防止ツメあたり)の上側を押すと再生され下側の端を押すと巻き戻される仕組みになっている。

録音ボタンと再生を同時に押すと録音になる。

巻き上げ機能は付いていない。

写真左はカセットがプレーヤーから1/3ほど飛び出しているがこれで完全に装填されている状態。

電源は単三4本。

 

SONY DISKMAN D-5  1984年 日本製

SONY初期のポータブルCDプレーヤーD-5、日本ではD-50という型番に相当する。

これに外部バッテリーパック又はAC電源の付いたドッキングベースと合わせて使用する。

現在のプレーヤーと違い再生中に動かすと曲が簡単に飛んでしまう。

また、見た目は小さいがずっしりと重く、電源も9V、500mAと結構電気を食う。

それでも当時はCDが珍しかったので垂涎の的だった。

しかし本体はポータブルでもコンセントが必要だったので本当の意味でポータブルという電池を内蔵したプレーヤが出てくるのはまだこれより先の時代の話である。