国産では珍しいプッシュ選局式ラジオ。
選局数は6つ、一番右のボタンは電源のOFFである。
選局目盛りが無い為に前面はとてもすっきりしている。
全幅は35cmの卓上サイズである。
中味は標準的なトランスレス5球スーパー。
外部ワイヤーは橙がアンテナ、黒がアース。
背面にイヤホンジャックとACプラグ、選局調整時のシグナルメーター出力端子が付いてる。
内部を出したところ。
バリコンもプーリーも無いのでシャーシが寂しく何か物足りない感じがします。
やはり目を引くのは大きな切り替えスイッチと沢山の同調コイル。
バリコン式と違いミュー同調方式は同調コンデンサーに温度補償させているのでほとんどズレが起きない。
ケース内部には銀紙製ボディアンテナが貼り付けてある。
ラジオ背面部分。
ACプラグが付いているラジオは珍しいです、こういう余計なものが付いているラジオは安くないです。
イヤホンはクリスタル型なのでプラグ形状が特殊である、この種のジャックのイヤホンはもう永い事見ていない。
メーターのマークがあるのが調整用メーターの接続口、ボタン選局機ならではの装備。
テスターを12Vレンジ(至適レンジは6V)にセットし、振れが最も少なくなる所が同調点となる。
最初はテスターなど無くても聞きながら同調は取れるんじゃないかとタカを括っていたが、
アンテナコイルとオシレーターの2つが揃わないと永遠に同調しないので耳だけでやるとドツボに嵌まる。
わざわざメーター口を装備している理由はここにある。
ちなみにこの場合、調整に使うテスターはアナログ式に限る、デジタル式は絶対値を読めても変化を追うには向いてない。
チャンネルABCは535kc~1000kcの間を使い、チャンネル DEFは 900kc~1650Kc間を使う。
回路図