存在は知っていたものの実物を見たことがなくずっと興味がありました。
数年前ebayで偶然発見し入手。

 

 

全長15cm、横6.5cm、奥行きは2cm、筆箱が立っているような様。 左側のノブは音量、右側は選局。

アンテナを伸ばすと電源が入る仕組み。アンテナの長さは45cm、スピーカーはなくクリスタルイヤホンのみで聞く。

イヤホンの頭は日本の製品より随分大きい。

 

 

選局のバリコンはなくミュー同調式である。

両方のコイルの中にフェライト棒が入っていてヒモでリールとつながっており、ダイアルを回すとフェライトが出し入れされチューニングを行う。

左端のヒューズのようなものはダイオード(1N60)とても大きい。

電池は単三2本を並列で使用し1.5V、B電池は真空管ラジオでは珍しい22.5V積層を使用。

 

 

このラジオはとても小さく、もしかすると量産品としては世界一小さい真空管AMラジオなのであるが、しかしポケットラジオではないと思う。

もちろんポケットには入るサイズなのであるがポケットに入れて使用することはほとんど無理である。

その理由は

1、ロッドアンテナ45cmほどでは実用的な受信がままならない。

2、ロッドアンテナが邪魔なので伸ばしたままポケット等に入れての使用は無理がある。

3、ケースの表面の角には曲面がついていて滑らかなのであるが裏面は角ばっている。ポケットラジオなら全部の角が滑らかになっているはずである。

4、裏面に壁などにフック等で引っ掛ける為の水滴形の穴がある。つまり基本的に据え置きなのである。アンテナは垂直に立てて使うのが正しいのであるがケースが細身過ぎて立てると倒れるので結局はどこかに立て掛けるか吊るすかしないと使えない。

等々、悪口ばかり書いてしまったが、そうは言っても実は大のお気に入りなラジオである。

なにしろこんな使い道のないモノの方が私は大好きなので。