鳴らないラジオの謎
これは当初から”鳴らない”のを承知で購入したものだった。
まず電池を入れてみた、電源を入れた瞬間だけ”カリッ”と小さくスピーカは鳴るがそのあとは何も起こらない。
やはり壊れていると思いバラしてみる。
しかし深く追求もせずにとりあえずトランジスタの不良と決め付けて修理を一旦中止する。(手元に適当な予備パーツもなかったので)
しかしこの後に色々と仕事が忙しくなりこのラジオは数ヶ月放りっ放しにされてしまう。
このラジオは単三を6本使う9V仕様で、電池ボックスのスナップは006Pの端子と同じである。
このとき単三電池が6本まとまって手元になかったので同じ9Vなら006Pでも間に合うだろうと手元の006Pをラジオに挿した。
な、なんと、鳴るではないか!
ラジオはどこも壊れていないのである。
しかし改めて単三電池を買ってきてラジオに収めると・・これが鳴らないのである。
何故?恐らくは電池ボックスの端子が錆びているのか外れているのかと入念に調べてみるものの、どこにも見当たらない。
端子間で電圧を測るとちゃんと9V出ているのにラジオに収めると鳴らないのである。
しかし006Pだと鳴る。
何かが変である。
電池がプラスマイナス逆に入っていたのである。
普通、スプリングのある方がマイナスと相場が決まっている・・と思いこんでいたのでこんな簡単なことに気が付きませんでした。
よく見ればちゃんとインストラクションの絵が電池の方向を示してあるのにも関わらず・・・である。
しかし・・・なんでスプリング側がプラスでリベット側がマイナスなのか?
これでは普通と逆。
のちに友人の数人にこの電池ボックスに電池を入れさせて実験しましたが、ほとんど逆に入れてました。
当時こんなんで東芝にクレームとか行かなかったのでしょうか?(謎)
後から判ったことだが、このスプリングの向きの理由は当時アメリカで流通していた水銀電池に対応してのものと判明。
この時代、水銀電池の極性はマンガン電池と逆だった。・・・
知らなかったよそんなこと。
オマケ
このラジオ、実は2種類あって単三6本9V仕様の”S”の他に単二3本4.5V仕様の”SB”がある。
しかしラジオとしては双方同一の物である。