まず開けてみる。
裏蓋を開くためのネジ類はなく、取っ手(スタンド)で筐体左右の穴を押さえることにより留められている。
なので開ける時には力を加える必要がないため縁にキズや割れが出来にくい。
左側面のライトボタンを押すと橙のランプが点灯する。
これは夜間にダイアル窓を照らすために在ると思ったのだが、実際はオレンジ窓部分だけが光り、肝心のダイアル板は真っ暗でほとんど見えない。
結局何がしたかったのかサッパリ解らないライトボタン。(ダイアル板は裏から透けないよう内側からアルミ板で遮光されている)
ダイアルパネルの裏側。
ラジオ本体は単三4本を使うが、照明部分はそれらとは別に単三電池1本必要とする。
付属している電球はマツダ。
9TM40の透明パネルは非常に脆く、ヒビの入っていないものはとても少ない。
特にネジ回りが割れた個体が多い。
基板上は部品でみっしり。
この時代としては高級な高周波増幅付き。
出力トランスはポータブルにしては大きなものが使われている。
バリコン糸は狭い中を綾取りみたいになっており妙に複雑。
ラジオスタンドの多くはコの字に曲げた細い針金ですべり易く、また可動しやすいので倒れ易いが、9TM40はアームが太くまた接地面も広いため安定して立て掛けることができる。
底部にあるコの時型切れ込みは外部電源用と思われる。
DCジャックというものがまだ無いこの時代、給電線を引き入れる為の穴の開いたラジオを時々見ることができる。
右側面にはイヤホンとマイクのジャックがある。
付属マイクを挿すとラジオから拡声器へ早変わり。
実際にどういう使い道があったのかは不明だが、面白い機能ではあると思う。
前から見るとそれほどでもないが、横に回ると筐体がかなりモッテリしているのが判る。
一見小さいようだが全長は15cm、奥行きが4.5cmと結構大きい。