今ほど便利でなかったその昔はこんな受信機でアクションバンドを聞いていました。

 

 

メーカー不明  VP-3000

12ch水晶切り替え式140Mhz帯受信機。 この時代一般的に使われいてた警察官受令機に似た商品。

背広の内側に隠してイヤホンで聞けば気分は特捜最前線、いい大人が刑事ごっこをやる必須アイテムだった(笑)

この受信機、外装ケースはSEIWA製に似ているが基板はWASHU製に近い。

どこにもメーカー記載無いので、もしかするとコピー品?。

1970年代の雑誌広告にポリス受令機として定価44200円特価8770円とあった、かなりムチャクチャな値段の付け方である。

 

SEIWA Co.  MR-2 & MR-2AM

30年くらい前はこのような受信機が雑誌通販や秋葉原で販売されており、普通に警察無線などを聴くことができた、大らかな時代である。

しかし当時の受信機はとても高価なため気楽に買うことが出来なかったが、その中ではこれは最も安かった。(当時私はこれと同じ物を5000円程で購入したと記憶している)

ただし、本体は安くても水晶が1個1000円以上するので、チャンネルを増やすほど価格が増してしまい、12ch揃えると結局1000chのシンセサイザー式と変らない価格になってしまったりする。

2つあるこの受信機は上がAM機で下がFM機である、AM機は航空無線用で、FMは警察無線用として使われていたと思われるが、現在の警察無線は御存知の通りデジタル化されている為に傍受することは不可能である。

ちなみに当時は受信機ではなく受令機という触れ込みで販売されていたように思う。

 

WASHU VR-2L

これも受令機とよばれた時代の携帯式受信機。

130~160Mhzくらいが受信帯なので警察、救急、消防、タクシー、アマチュア無線あたりである。

当時、アクションバンド帯を受信しようとすると高価な順からシンセサイザー式、水晶式、バリコン式と3種類あった。

それぞれに一長一短あり、シンセサイザー式は多チャンネルで良いが、メモリーやスキャンが無いため打ち込みが面倒であり、水晶式はチャンネル切り替えを素早く行うことができたが、決定的にチャンネル数が少なく、バリコン式は本体が安くて受信幅が広かったが、大雑把なダイアルだけでラジオ放送のように電波を出っぱなしではない局に合わせることは至難であり、またチューニングが極端にクリティカルなので、聞きたい時に聴きたい局に合わせるということはほぼ不可能だった。

 

WASHU  VR-900L

1000chシンセサイザー式の受信機の一つ。 受信帯は146~155Mhz、スライドスイッチで5khzステップする。

価格は色々あったが当時2万前後だったと思う。

やはり多チャンネルというのは便利なのだが、水晶式と比べると受信幅が狭く、また電池の持ちも良くなかった。

販売元は和秀株式会社、製造元は世和興業

 

KENPRO KV-350

1000chシンセサイザー式の受信機の一つ。

受信帯は146~155Mhz。

スライドスイッチで2.5、5.0、7.5khzステップする。

昔は聞きたいバンドが沢山あっても高性能な受信機がなく、やっと高性能な受信機のある時代が来たかと思ったら、デジタル移行で聴けるバンドがなくなった。

 

丸蔵技研 SOUNDAIR MM-008

8チャンネル水晶式受信機 受信帯144~146Mhz スキャン機能付き。

スライドスイッチでスキャンするチャンネルをON-OFFできる。

水晶式受信機としては高級な部類。

しかしスキャン機能を付けただけで基板が2枚になった、当時の限界である。

ケースはアルミでマットな緑色塗装により軍用機っぽい仕上げ。

 

REALISTIC PRO-22

6チャンネル水晶式受信機 スキャン機能付き 30~50Mhz 118~136Mhz 450~470Mhz 470~512Mhz

受信幅が広く水晶式としては最高級な部類だが逆に携帯式としては最も大きいサイズ。

電池は乾電池とニッカドの2種類を選べる。

単三型4本使用。

REALISTICはアメリカの家電店RADIO SHACKブランドの一つであるが、この受信機は日本製である。

 

AOR AR900

AOR 4バンド受信機

118~174Mhz、222~380Mhz、406~470Mhz、830~950Mhz

マイコン制御PLLシンセサイザー式でほぼ現在の受信機と同じ構成。

当時はまだ周波数を連続的にカバーする携帯型受信機が出てきていない。

その中でAR900は昭和最後の受信機である。