上面にレベルメーター、作動ツマミ、テープスピードダイアル、前面に音量ボリウム。

通常、録音再生はボタンやレバーであることが多いがこれは倒れツマミの回転式。

ツマミはスイッチとしてだけではなく、リンケージを介してモーター軸の位置も変える為この様な独特な方式を取っている。

本体のサイズはVHSテープとほぼ同寸だがケースがアルミダイキャストな為、重量は電池、テープ込みで860gと結構重い。

 

 

背面にはスピーカー、DCジャックはカマボコ型の特殊形状。

底面にカセットの取り出し口。

カセットはただ差し込むだけでセットされる。

 

 

斜めに走るテープがとても特徴的なカセット。

2つのリールが1つの軸にはまっているが、それぞれはフリーに回転する。

リールとリールの隙間にモーター軸を入れ、ゴムの貼られたリール側面に直接モーター軸を当てて回転させる。

・・・という構造上、音質に関しては現在では考えられないくらい期待できないが、当時のポータブルレコーダーの殆どはこのようなリムドライブなので、平均的にこんなもんなのである。

ちなみにテープにはA面B面があり、もちろんモノラル。

エンドレスでないだけで8トラックテープとよく似ている。

しかしこの構造からすると、或いはこのテープにはエンドレスモデルもあるかもしれない。

 

 

ヘッドは完全固定式でコンパクトカセットの様に上下動はしない。

右写真を観察するとモーター軸が直接リールに入ってるのが見える。

ダイアル操作でこのモーターが左右に首を振ることによりリールの正転逆転を行なっている。

結構荒っぽい構造。

 

 

電池は4本使用、スペースの関係上、2箇所に分けて収納されている。