丈夫な茶色の牛革ケースに入った、中身もこれまた丈夫な筐体の機械である。
移動の際はケースに入れて肩から提げるか或いは本体を直接ベルトで腰につけておき、必要の際は取っ手を持って使う前提であるが、日本人には結構重い。
本体はアルミ製、両側にラッチがあり、これを開けると中身を取り出すことができる。
ケースは気密になっていて蓋の周りにはパッキン、メーターのゼロ調整ネジもシリコンで埋められていて湿気等の浸入を防いでいる。
本体上部にはメーター、その左には計測間隔の調整スイッチ、パイロットランプ(ネオン)、目盛り切り替えのセレクター、ゼロアジャスト、校正調整窓となっている。
ゼロアジャストと校正調整ボリウムはガスケットを挟んで袋ナットで締められている。
上部の持つ所はこの種独特のヒの字の格好をした取っ手である。
なお、手袋をしたままでも使い勝手が良いようになのか取っ手やツマミはかなり大きく作られている。
ケースの脇には校正用と思われる。
08と書かれたオセロの駒のような物が付属されている。
ということはこのオセロの駒は放射線物質なのか?ちょっと怖い気もする。
裏側には真ん中に金属片のようなものがプラスチックで固められて埋め込まれていて、つまりこれがソレである。
オセロの駒が付属されている反対側にはサンプルチェックと赤色で書かれた印がある。
たぶん使用前にオセロの駒をこの赤い部分に当てて指示量のチェックを行い、もしズレていたらCALIBと書かれたネジを調整するのであろう。
メータ本来のゼロ調整窓はシリコンで固められていてここからはゼロ調整ができないので、これをZEROと書かれたネジを調整から合わすのであろう。
大きさは18x18x10cm、重さは電池を入れた状態で約4kgはある。
ガワを外してしまうと残った容器は大きさといい形といいちょうど飯盒みたいである。
電池は単1乾電池4本、45V箱型積層電池2個を使用する、これだけなると電池だけでも相当な重さになるのだが、海外のWebによるとこのモデル117Bは音で放射線量を知らせる部分を省いているので当時としてはこれでも軽量な部類であったらしい。
それにしてもこんな重いものを腰ベルトに付けたらズボンが脱げそうである。
左の写真は本体左側の部分、基板の表側にあたる。
基板は穴あきベークライトだが銅箔パターンはない。
MT管はソケットに挿さっているが、サブミニチュア管はベークライトの穴に通され固定されていて、足は半田で直接付けられている。
左からサブミニチュア管、ネオン管、MT管(1U5)である。
変な球の宝庫だ。
検出管は12ピン、大きさはトイレットペーパーの芯と同じくらいの大きさ。
取り外すのが面倒なので正確には判らないのだが、鉛かなんかが巻かれていて重そうだ。
シンチレーター式がGM計数管式と構造的に違うのはGM計数管の場合は不活性ガス入り管なのに対してシンチレーターは光電子倍増管を使用している、そのため検出管にやたら脚が多い。
ベークライト基板は実は真ん中からすごい曲がっているのだが、これはたぶん最初からそういう設計なのだと思う。
もしプリント基板でこれだけ曲げたら銅箔面が切れている。
一つだけ黒く塗られた(シールド?)サブミニ管があるのだが、よく見ると3本しかない足の2本しか接続されていない。
もちろん故障や断線ではなく明らかに最初からついていない、どういうことなのか?
右写真、真ん中部分はアルミ板でコの字に仕切られているが、ここに45V箱型積層電池が2個入る。
全体的に眺めてみる。
なかなかイイ形である。
これでもし電池があれば1度は試してみたいのだが、いったい何処へいけば針が振れる所を見れるのやら。
第一いまどきこんな怪しい機械を街中で振り回していたらたぶん捕まる。(笑)
★このページを作成したのは2005年頃なのであるが、まさかその後本当に街中で線量計を持ち歩く世になるとは思いませんでした(汗)