今回も千石電商でペルチェを購入、ただし今度は前回より入力が4倍大きい12A(吸熱113W)の物を使用。
吸熱効率の違いで発電効率が変わるのかを実験する。
2号機は温度センサーを取り付けられるように工夫してみた。
ペルチェの加熱側(下段)と放熱側(上段)の温度と、電圧を同時に測れるテスターも作ってみました。
温度計は汎用品、電圧計は秋月電子で売っているバッテリーチェッカーを流用。
接合面には放熱グリスを塗る。
これがないと熱伝導が良くならない。
完成!・・・・・・段々とオカシくなるなこれは(笑)
↑温度と電圧の関係の様子(113W)
実験の結果判ったことは、
1、電圧を得る為には高温度であるよりも加熱側、放熱側の温度差が重要。
放熱器の容量を考慮すると外気温度は低い程効率が良い。
また、加熱側の温度を上げすぎると放熱器が飽和してしまい、上下の温度差がなくなって 電圧は下がり始める。
2、計測という意味では実験を空冷で行うと外気温や素子の温度に大きく左右されるので結果が安定しない。
正しい比例関係を知るには放熱側に安定した温度管理(水冷)が必要と思われる。
また、ロウソクという熱源も温度が一定しない為、加熱側にも電熱等での安定した熱源が必要である。
3、ペルチェ素子は吸熱W数の低い物ほど発電能力が高く、逆にW数が高いと発電し難い。
結果として28W物は最大で3.3Vを発電し、113W物は1.2Vしか発電しませんでした。
↓下記動画は吸熱W数の低い(28W)ペルチェを使い、加熱側が100℃を超えるまでの記録です。
撮影時間短縮の為、ペルチェは予備加熱してあります(合計3分21秒)
なお、室温は14度、ラジオは消した状態(無負荷)で撮りました
雑な実験で恥ずかしいですが、28W級では 大まかに温度差30℃で1.5V~、 40℃で2V~、 50℃で2.5V~、60℃で3V~程の発電を確認しました。
安易な方法では毎回全く同じという観測条件を揃えることが出来ない為、計測という意味では温度関係について安定した結果は出せませんでしたが、吸熱W数の違うタイプの素子は発電能力も違うことを発見できたことは収穫でした。
独り言
ロシアの熱発電ランプは(電流は大したことないとしても)90Vを発電できることと比べると、実験のペルチェ素子ではかなり小電力に思えます。
ロシアンランプについてWebでは加熱側570℃、放熱側が90℃とあるので、その温度差なんと480℃!。
直感的な話ですがもしかするとロシアのランプはガンガン焚いてもガンガン冷却できるという極寒の中でのみ性能を発揮する物なのかもしれません。
オマケ とりあえず試してみる
大型ヒートシンクは良く冷えますが重くてかさ張り過ぎ、水鍋もよく冷えるがこぼれると面倒なので使い勝手が良くない (^^)