ここへは現在もある大手メーカーの昔のトランジスタラジオを展示。
1960、70年代、世界中のラジオの多くは優秀な日本製一色の時代がありました。
いまはもう見る影もないですが・・・・・
三菱 6X-235BL 1968年 6石AM 当時価格不明
縦型で珍しいデザインの三菱AMラジオ。
色は青、オレンジ、白と数色用意されているようである。
オリジナルは単三電池2本であるが電池を収納する場所があまりに狭い為、電池ケースが極端に薄く華奢に作られ、その為に当時の電池ケースは経年劣化と電池バネの圧力でバラバラになったものが多い。
修理する場合は市販の単三用電池ケースでは収まらないので単四用のケースを代わりに使うことをお勧めする。
TOSHIBA 7TH-425 1961年 7石AM
当時価格 13000円
扇風機型壁掛けAMラジオ
とにかく大きくて重い、直径は30cm、重量はなんと2.7kg
壁掛けなのに単一乾電池4本、トランジスタラジオなのに何故か電源トランスの様なデカいトランスを2つ搭載!
そして厚いフレームのスピーカーを2つ!
軽量化なんて微塵もない潔さ(笑)。
というか持ち歩かないから重くてもいいだろう!的な感じすら覚える。
これだけ重いと木の柱に太い釘で打ち付けないと落ちてくるレベル、石膏ボードだとかなりキビしい。
しかし、これだけ重装備なだけあって合計1.6Wのスピーカーから出る音量は半端ない、
そのせいかトランジスタはヒートシンクを抱えている!こんな電池ラジオ見たこと無い(笑)
掛け時計よりも一回り大きい。
丁度LPレコードと同じくらいのサイズである。
ヒモが付いて音量も半端ないということは高いとこに設置するものと思われるが、高いとこだとダイアルに手が届かないので、最初から選局も音量もほぼ固定で使う物のだと思われる。
ということは店舗などでBGM代わりに使う物なのかもしれない。
そう考えるとこの奇抜なデザインも納得できる。
ちなみにこれは国内だけでなく海外へも沢山輸出されているので外でも結構有名である。
色は白色と黒色、取り付け方法は背中にハンガーが付いているものと頭から吊り下げるバージョンの2種類がある。
SHARP TR-115 1957年 6石AM
当時価格 16500円
シャープ初期のトランジスタラジオ。
トランジスターは扁平タイプ日立製、コンデンサーはムラタ、バリコンはミツミ、スピーカーとトランスはシャープ自社ブランドである。
ケースは肉厚なプラスチック、イヤホンプラグは現行の丸穴タイプではなく2線式、
スイッチにてイヤホンとスピーカーを切り替える方式、その他外部アンテナ端子を備えている。
まだ時代的に真空管式ポータブルラジオの面影を大きく残すスタイルである。
電池は単三4本
AIWA AR-666 1970年代? 6石AM
アイワ製AR-666 多くは黒ボディだが、これはヤング(死語)をターゲットにした黄色モデル。
サイズは小さいがさすがアイワ、IFTはミツミ、バリコンはサンエス、トランジスターは東芝、スピーカーはパイオニアと結構良いパーツを使っている。
サイズの割りに結構な感度と音量があり今現在でもとても使いやすいお勧めの1台。
電池は単三を2本使用
HITACHI WH-777 HI PHONIC 1964年 7石 AM、SW3.8-12Mc
トランジスタラジオとしては珍しい、豆電球による同調指示付き。
表パネル緑色の部分が同調指示窓。
電球は消費電流が多いため、ボタンを押している間だけ点灯させる。
ただ、指示の明かりは強電界地域でない限り割と暗いので、明るい所では良く見えないのが残念。
SW用ロッドアンテナは差込式
電池は単三を4本使用。
TOSHIBA 6TP-304 1959年 6石AM
私らには普通のラジオにしか見えないが、海外ではその形状から”棺桶ラジオ”と呼ばれ非常に人気がある。
不吉なものに似てるから人気があるというのも変なのだが、欧米人とはそういうものらしい。
そういえば海外の真空管ラジオでよく見るTombstone型というのも直訳すれば”墓石風ラジオ”だし。
背面の小穴は音量ダイアル窓、側面の穴は外部アンテナ用ジャック。
選局パネルに▲のCDマークが2箇所あるところを見ると主にアメリカへ輸出されたものと推察される。
古いせいかコンデンサーは一部にマイカを使用してる。
電池は006P。
TOSHIBA 6P-66 "YOUNG6" 1964年製 6石AM
東芝ヤングシックス、本型ラジオ。
サイズは小型で薄く、性能は変な形状に似合わず意外に良く出来ており、またスピーカーグリルは本体の前後にあり大音量が出せる。
ケース本体は軟プラスチックで正直安っぽく頼りないが、逆にこの材質だと落下させてもケースは壊れにくい。
そしてその安い外観とは裏腹に中身は豪華な所はさすが大手メーカー品。
電源は単三3本、発売当時価格4500円
TOSHIBA 7TM312S 1960年 7石AM,SW3.9-12Mc
紅白ツートンにメキシカンハット風ダイアルが特徴的。
ダイアル上の出っ張りがAM-SWのバンド切り替えボタン。
スピーカーグリルは赤のアルマイトで光沢のある美しい仕上がり。
半導体その他大部分は東芝自社製、コンデンサの一部にマイカドンと書かれたコンデンサを使用している。
電池は単三を4本。
TOSHIBA 8TM-300S 1960年 8石AM,SW6-18Mc
選局窓がAMとSWで分かれており、またバンド切り替えのプッシュボタンのデザインがレトロでよい。
単三電池6本使用。
アメリカで販売されたものは電池ボックスの表記に特徴がある。
TOSHIBA 9TM-40 1961年 9石AM
東芝は堅実なイメージがある反面、意外におかしなデザイン物も出しており、これもその中の一つ。
見た目が異形だったせいか、ほとんど台数が出ておらず今となっては貴重な1台。
特徴としてはマイク入力ジャックが装備されており、ラジオでありながら小型の拡声器にもなる。
ダイアル板”TRANSISTOR”のレトロフューチャーなロゴがお気に入り。
NATIONAL AT-175 1958年 7石AM,SW 4-10Mc
ナショナル製2バンドラジオ。
大きさはVHSテープくらい、中はしっかりした造りである。
パーツはほとんどナショナル製。
ナショナルのトランジスタは薬のカプセルのような格好の物もある。
中身は半透明のプラスチックで固められている。
電池は単三4本。
NATIONAL RF-820H 年不明 8石 FM,AM,SW3.9-12Mc
横長な8石FM付き短波ラジオ
非常に造りのしっかりした製品、短波の感度は非常に良い。
右側面にバンド切り替えレバーがある。
電源は単三4本
NATIONAL T-60 1960年 8石AM,SW4-10Mc
当時価格12900円
CRAIG社製602というラジオだが実は松下のT-60、松下が海外へOEMとして出したものと思われる。
サイズは大きい方だが重さもまた妙に重いラジオ。
しっかりした造りで短波も結構感度が良い。
ラジケーターはチューニングと電池残量を知らせてくれるが、これが付いているポータブルラジオは意外と少ない。
電源は単二3本。
HITACHI TH-625 年不明 6石AM
自転車用ラジオ
表プレートにはCYC-RADIOとあり、裏はハンドルに取り付けるアタッチメントの切り込みがある。
ただし、防水機能はないため雨にかかるのは全く駄目。
ケースの全周に渡って厚みのあるミミが作られているが、これは衝撃からケースを守る為か、もしくは外周沿ってプロテクターが有ったのではないかと思われる。
電池は単三2本
HITACHI TH-900 HI PHONIC 1964年 9石AM
ゼンマイ式オートチューニングラジオ。
選局前にフロントパネルのネジを巻き、前面のボタンを押すと筒状の選局ダイアルが回りだす。
選局ダイアルは常に一定方向にだけ回り、反転はしない。
ストッパーがなく、軸は360度エンドレスに回すことが出来る不思議なポリバリコンを装備、ゼンマイ部分は三協オルゴールのユニットを使用。
電池は単三4本。
HITACHI KH-1101H 1966年 11石AM,FM
オートチューニング式。
右上部のボタンを押すとダイアルが 回り、局をヒットすると自動的に回転が止まる仕組み。
しかし回転する動力はゼンマイなので使う前に巻いておかないといけない。
選局する手間とゼンマイを巻く手間を考えたら何も自動でなくとも選局くらいできるが、そこはそれ、そういう時代モノである。
ダイアル回転中はパネルの溝模様とが非常に奇麗であり、端まで回りきると自動的に反転し回転し続ける。
ストップする際の感度は3段階に切り替えられる。
ゼンマイユニットは三協製。
電源は単三4本。
HITACHI TH-667 1958年 6石AM
昔、ネットオークションで入手した物、デザインが気に入ったので購入した。
現在はあまり見ない目玉オヤジのような日立の旧ロゴが私のお気に入り。
本来このラジオの上部には緑色の皮ストラップがついているのだが紛失している。
発売時期によって構成されるトランジスタは扁平と丸缶の2種ある。
液漏れ拡散防止の為なのか電池は蓋付きポリのケースに収めてから電池BOXに入れる。
確かに昔の電池は本当によく漏れた。
電源は単二4本。
STANDARD SR-H107 1962年8石 AM,SW4-12Mc
赤とアズキの中間色でお洒落なデザインのスタンダード製短波付きラジオ。
サイズは当時としてはかなり薄いトランジスタラジオ。
電源スイッチは左側面にあり、飛び出しているとONという変則的なスイッチ、右上には短波用のアンテナを挿すジャックがある。
電池は単三を4本。
NEC NT-82 1958年 8石AM,SW6-18Mc
木製キャビネットの2バンドポータブルラジオ。
ソニーのTR-72に似ており、サイズを一回り大きくして短波を追加したようなラジオ。
内部も似ており、左側にRF、右側にAF基板と別々になっている。
外部アンテナ端子、イヤホンジャックは内側に装備。
外側は上部左側からロッドアンテナ、音量、選局、バンド切り替えスイッチ。
トランジススタは扁平タイプを使用し、電池は単一を6本使用。
スピーカー、トランス、トランジスタはNEC製、コンデンサはNTK、TAIYO、MURATA、ほか多種使用。
裏蓋は蝶番等がなく、はめ込みになっている。
キャビネットは赤茶色、スピーカーグリルは金色で非常に美しい。