DE1103の特徴はこのバンドバーの付いた大型液晶パネルである。
しかし表示は直読デジタルがあれば十分なわけで、実はこのオシャレで大きなパネルは特に実用性がない。
だがこれは中華ラジオには画期的な出来事である。
つまり、ついに中国製品にも日本製品の定番であった”無くてもいい無駄な機能”が付き始めたのである。
それまでは”付いているべき機能”すら付いていないのが中華ラジオの定番だったし。
筐体はマットな灰色。
各スイッチやダイアルはそれまでの中華ラジオにあった”やたらガタつく、隙間だらけ”といったものは見受けられない。
ラジオ右部分には内照スイッチ、ラインOUT、SSBアジャスト、音声ワイドナロー切り替え、チューニングダイアルがある。
ラジオ左側にはDC入力、ヘッドホン出力、アンテナ入力切替、アンテナ外部入力。
裏から見た場合も安っぽさが見当たらない、とてもイイ感じである。
チルト台は便利だが華奢でちょい不安が残る。
よく言われているDE1103の出来や性能がSONY製BCL機に勝るとも劣らないというのは事実だと思うが、それは中国の製造技術が上がってきたからではなく、中国でもこの程度の物が作れるほど一般のディスクリートパーツの性能が格段に上がったからと私は考える。
確かにこれだけの性能がSONYの1/4程度で手に入るのは魅力だが、内部は極めて省部品で、やはり1/4程度のパーツしか積まれていない。
にも係らずこの性能が保てているところが凄いと思う。
もちろん主要半導体は日本製。
中央の小さい基盤がicasによって追加されたDRM コンバーター。
石はTA7358AP
1x2cmくらいの基板が本体基板に上手く貼り付けられている。
DE1103DRMに付属されている接続ケーブル。
ラジオのLine-outからパソコンのMic入力へ挿す。
箱の内部はフェライトコア。
残念なのは、ロッドアンテナの位置があまり良くない。
本体をスタンド立てにするとアンテナは必然的に手前を向くのであるが、そうなるとアンテナ根元が本体に当たり、擦れて結構キズになりやすい。
んで、ちょっと引っ張ったら抜けた~ぁ(笑)
あと・・・・ 筐体の脚が短すぎるな~。
ラジオの腹が出っ張っているため脚は宙に浮いていてほとんど役に立っていない。
また、電池を一旦抜くと音量設定や時計がリセットされてしまう。
特に電池交換後は音量が最大に設定されてしまうので、電源入れると大音量にびっくり。
こういう所がまだまだ詰めが甘いといえる。
ロータリーはホットボンドで固定。
これはこれでも全然良いんだけど、日本メーカーならあまりやらない。
基板には1103-MKIVとある。
つまりこの個体はバージョン4という意味なのだろうか。
バックライトはオレンジっぽい赤色。
ディスプレイだけではなくボタン類にまで照明が入る。
楽し~。(^^)
サイズといい、値段といい、性能といい・・・・これは珍しく”買い”な中華ラジオだった。
喜んでいるのもつかの間、そのDE1103を購入して3年後、突如不具合が発生、状態はというと
1、VRの上げ下げで”サー”音の音量は変化するがどのバンドも聞こえない。
2、最大音量にすると強電界の局のみ微~かに聞こえる。
つまり感度が極端に落ちているということになる。
Webで検索してみると同症状が初期モデルに多発しているらしく、逆に言えば故障箇所がはっきりしていれば修理そのものは楽である。
原因はRFアンプのFET(YJ-7)が静電気で飛びやすいとのこと。
早速FETを購入して裏蓋を開けたのでのであったが・・・・・
購入時に基板表を写真に撮った時は裏まで見なかったので気が付かなかったけど、なんかキナ粉みたいなのが恐ろしい程付着している~!
最初はフラックスの乾いたのではとも思った(思いたかった)がどうもそんな量じゃない、というかこんなの見たこと無い。
少なくともカビとか虫の何かの様な生物的なものでないことは確かである。
とにかくシンナーで洗って撤去しました。
しかもコンデンサーはパンク寸前。
乾電池だけで使っているのにどうしてこうなるの?
ところで本題ですが感度に関しては、RFアンプのFET(YJ-7)を交換したら直りました。