ゲルマラジオでスピーカーを鳴らす
ことの発端は壁掛け5球スーパーが不調になったことから始まる。
バリコンの端から端までJORFが微妙に入り、1422kヘルツ(JORF局)前後になるとボリウムではコントロールできないほどの大音量になる、そしてそれ以外の局は一切受からないという症状。
この時点ではまだラジオの故障だけの問題だと思っていた。
ラジオの中を開けてみる、表に主要部品がいるので当然裏はスカスカ。
とにかく構造が簡単なので調べるのも楽である。
原因はすぐ判った、なんと端子の未半田!。
ラッピングだけして半田付けしていない端子がなんと7本もあった。
引越しの際の振動で緩んだのだろう、半田付けしたら直った。
と、実はここからが今回のお題のスタートなのである。
ラジオは直り、各局スムースに入るようにはなったが、相変わらず端から端までJORFが小音量で入るのである。
もしやと思って今度はゲルマラジオを出して鳴らしてみることにした。
アンテナをつけずにアースしただけでイヤホンが割れるほどの音量である。
原因は判った!。
これだ!
自宅から数百メートル先にある巨大な送信アンテナ、JORF 50Kw 也!
トランジスタラジオだと音が割れ、真空管ラジオだと飽和が起こるほどの近距離にこんなものがあったとは。
引越しの際、できるだけ電気的雑音の少ない物件を選んだつもりだったのだが、超大物を見落としていた。
木を見て森を見ずとはこのこと。(T-T)
しかし、そこで思いついたのがスピーカー付き無電源ラジオ。
左はテスト用のゲルマラジオ、そして右のラジオは電池を入れずにスピーカーだけを拝借する。
ゲルマラジオのイヤホン出力をそのままトランジスタラジオのSPトランス入力側に接続。
このラジオを使う理由はスピーカーが大きく、またSPトランスがワニ口を挟みやすい構造だったから。
この状態でアースだけ取ってみる、もう小音量で鳴っている。
アースはエアコン用のコンセントから拝借。
アンテナの替りとして3mのカーテンレールを2本つなぎ、更に電線を追加し合計8mほどにした物を使う。
つまりアンテナもアースも全部室内にあるものを利用。
・・・・・もうアンテナつけた途端スゴイ音量。
普通に電池で鳴っているとしか思えないほどの音量がでた。
案の定、ゲルマラジオのバリコンは端から端までまんべんなく回しても全部JORF。(笑)
バリコンで選局はできないが周波数をずらすことにより多少音量調整ができる。
なお、ゲルマニウムダイオードをLEDに換えると音量は下がるものの、それでも放送は受信できる。
音量に応じて明滅するのでオモシロイ。
PS 新しい発見。
無電源ラジオはノイズが皆無でFMと間違えるほど超クリアな音質。