現在の電波時計は長波によるタイムコードを受信するものであるが昔は中波を受信しNHKの時報にて正時のみを合わせていた

 

大きさは約40cm角、重量は2.5kg程ある。

会社や商業施設での使用を前提にされている為、遠くから見やすいよう大きく作られている。

スピーカーは付いていないが、イヤホンを差し込むことによりラジオの受信状態を聞くことができる。

毎7時と19時の3分前になると自動的にラジオのスイッチが入り受信機がスタンバイに入る。

NHKの時報の最後の音(ポーン音)と同時にソレノイドが作動し、長針を00分にリセット、と同時にラジオの電源は切れる。

乾電池が傾いて取り付けられているが、最初からこういうものである。

吊り下げ時のバランスの為だろうか?

 

 

時計のムーブメントは1トランジスタの電磁テンプ式、穴石(軸受けルビー)は5石あり掛時計としては普通な造りである。

電磁テンプは調整の良いものでも1日5~10秒程はズレるのは普通だが、12時間おきに時刻修正されるので、長針はほぼ正確に毎正時を指すことができる。

 

 

テンプには自動調速機が付いている。今まで時計はたくさん見てきたが、こんな装置は初めてみました。

乾電池は終りに近くなると電圧低下で時刻が遅れ始めるので、それを自動補正する為にあるのではないか?と思われる。

時刻がほぼ合っていれば正時のソレノイド動作は空リセットをするだけで終るのであるが、針が遅れていた場合は正時リセット際にテンプ調整のラッチが1つ上がり、逆に進んだ場合はラッチが1つ下がる。

また、時計の基本構成としては珍しく遊星歯車を使用している、これは調速機やラジオのスイッチなどの入れ切れに遊星歯車自体をカムとして利用する為と思われる。

 

 

トランジスタはラジオ部分に5石、時報検出に4石を加えた計9石、時計ムーブメントにも1石あるので全体としては10トランジスタである。

選局はエアバリコンを使用し、バーアンテナは外部から回転し向きを調整することができる。

 

 

選局はPUSHボタンを押すことによりラジオを一時的にONにすることができる。

時計を新しい場所に設置した場合、まずPUSHを押し、イヤホンで聞きながらダイアルをNHKに合わせ、レベルメーターが指す数字と同じぶんだけボリウムを上げる。

このときもしレベルメーターの指針が4を超えると受信不能ということになる。

その場合は外部アンテナを使用することになるが、それでも改善しない場合は受信できる所へ場所を変えることになる。

 

 

時計の中と外に貼ってある説明書2つ。

 

 

7時の正時補正をする動画 針の動きが見やすい様2分進めてあります

 

ちなみに世界初の電波時計は1962年に国際電気より発売されたアキュラテックである。

アキュラテックはAC電源で秒針付き、毎時間正時に時刻修正される。

そして今最新のAM波電波時計はシチズンのスリーウェイブシリーズである。